2026年7月5日日曜日

野田秀樹の劇ロンドン公演を観る

お友達のご招待で野田秀樹作、演出の劇「華氏マイナス320℃」を観てきました。



スコット園絵葉書アート

絵葉書アートをパリのギャラリーに送って
展示してもらうというプロジェクト用に描いた3点。


現代・中世・古代の時代を行き来しながら、「生命の選別」や「人間の欲望」といった根源的なテーマを問うSF(サイエンス・フェイクション)劇。

タイトルは、レイ・ブラッドベリの有名なディストピアSF小説『華氏451度』にちなんだものだそうです。野田秀樹氏は本作を「正しくない科学に基づいた、正しくないSF」と呼んでおり、生と死の境界、理不尽な生命の選別、そしてどのような命であっても祝福されるべきだという力強い「人間賛歌」を描き出しています。
あらすじとストーリー
とある化石の発掘現場から物語は始まります。大手製薬会社のスポンサーのもと、バイオテクノロジーの気鋭である窮理教授(深津絵里)と研究チームは、「人類の夢をかなえる新薬」を作るための“謎の骨”を探し求めています。
科学の力に恩返しをしたいという思いを持つタスケテ(阿部サダヲ)は、この手がかりを求めて過去へと意識を飛ばします。彼がたどり着いたのは、永遠の若さを求める科学者ファウスト(橋爪功)が実験を繰り返す中世の実験室でした。そこでメフィスト(広瀬すず)がファウストと契約を交わす場面や、古代の権力争いなどが複雑に絡み合いながら展開していきます。
*「野田地図」ホームページより引用


野田秀樹 ロンドン公演

科学の力による生命選別や
その恩恵に被ろうとする科学者、製薬会社など
現代社会がこれから直面するであろう
深刻な問題をトピックにした野心的な劇は
イギリスでもほとんど見かけないのでとても楽しみにしていたのですが…

あくまでも科学の知識に乏しく複雑な日本語の会話も苦手な私の意見です。

もともと取り組むのが難しいテーマであるにもかかわらず

鬼のように大勢の登場人物と様々な時代に移り変わって
設定がすごい勢いで展開していき

劇のかなり最初の方から何が起こっているのかついていけなくなりました💦

セリフもすごく長くて早口なので
聴き取れなくて劇の半分くらいは
英語の字幕を追っていました。
英語字幕は内容が要約されているので…

頭から次々と怒涛のようにアイデアが出てきて
それを劇にする野田さんは多分天才なのでしょうし

コアな野田秀樹ファンは
どんな劇も見逃さなくて完売だときいています。

でも自分で絵を描くときも
シュールな絵を描いてもいろんな人に
楽しんでもらえたらいいなーと思って
あまりに理解不可能な絵を描いたりしないのですが

絵画も演劇も映画も確かに少数のコアファンにアピールする
作品が存在するのは悪いことではないと思いますが

稀な凱旋公演なら多くの人が理解できる劇であってほしかったかなー。

劇の最初の方ではやりとりに笑ったり
リアクションしているイギリス人の観客もちらほら見ましたが

最後の方は皆沈黙だったのと
劇の終わり、スタンディングオベーションが皆無だったからなー。

休憩なしで2時間以上ぶっ通しで
ジェットコースターのように展開していくのもきつかったです。

もうちょっとほんとに必要な登場人物と筋書きにそぎ落として
この貴重でトピカルなテーマを掘り下げて深く追求してほしかった。

もしかしたら何度か通って観たら
段々筋書きが理解できて楽しめるかもしれません。

科学者役の深津絵里さんは声も顔も美しかったなー。

ベテラン俳優、橋爪功さんも若さを追求する科学者、ファウストの
老いに対する焦りや絶望感がよく表れていました。

ちなみに野田さん本人も出演されているというのに
後で気づきました。かつらと眼鏡でわからなかった…😂

セットやコスチュームは時代を超えた
SFチックな異次元性がよく出ていたと思います。









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