ヴィクトリア アンド アルバート博物館で開催中のシャネル展を観てきました。
シャネルの創設者
ガブリエル（ココ）シャネルが
１９１０年代から１９７１年に
８７歳で亡くなる直前までデザインした
洋服、香水、バッグなどが展示されていました。
６０年以上と息をのむ長いキャリアの中で
モノトーンでシャネルマークの
永遠にシックなブランディングを築き上げたシャネル。
貧しい家の生まれで母親が亡くなった後
カソリックの孤児院に送られ
規律の厳しい生活を強いられる一方
裁縫を学んだことが
ファッションデザイナーへの
道を切り開いたきっかけと言われています。
孤児院で学んだ裁縫でお針子さんの職を得たシャネル。
仕事の合間にキャバレーで歌を歌い
舞台女優になるのを夢見ていたそうです。
昭和オタクの豆知識：
１９８０年代に田代まさしがメンバーだったR＆Bグループ
シャネルズ。フランスのシャネル本社からチェックが入り
改名しないと訴えると言われて「ラッツ アンド スター」に。
シャネルの生涯は１ブログで語り切れないほど
様々なコラボや人間関係で満ち溢れていますが
今でこそ伝説
活動当初は理解不可能といわれた
モダンダンスの先駆者となったバレエ団
バレエ・リュスの創設者
ディアギレフや
ロシアの前衛バレエをつかさどる音楽家
ストラヴィンスキーとの交流を深め
ロシア革命を逃れてきた彼らをかくまい
伝説のバレリーナ、ニジンスキーを含めた
数々の欧米公演の衣装を担当。
プロダクションへの経済的支援も惜しみませんでした。
シャネルへのホメージで
シャネルのブローチを身に着けた
手前の女性。
イギリス好きだったシャネルは
イギリス上流階級社会との交流も深め
世界で有数の億万長者
（現在でも子孫がロンドン中心部の多くの不動産を所有）
ウェストミンスター男爵の愛人となり
シャネルとウェストミンスター男爵。
１０年の交際で公爵はシャネルに
高額なアート、宝石、メイフェアのお屋敷などを
貢がれたそうです。
シャネルのビジネスにも投資を惜しまなかったそうですが
これは下手したら
初期のアップル社に投資するくらい
素晴らしい投資戦略だったのかもしれませんが
シャネルが倍返ししたかは定かではありません…
チャーチル首相や
王位を退位したエドワード８世などとも親交を深めました。
ココ シャネル（左）と
シャネルをイギリス上流階級に招き入れた
ベラ ロンバルディ。
今見てもモダンでカッコいい
男物のツイードやハイキングブーツの装いは
当時は斬新だったそう。
イギリスの伝統的な生地ツイードや
スポーツ服に当時用いられた
ジャージー素材などを使った
着やすくシックなデザインは
当時の女性にもてはやされました。
第２次世界大戦勃発直後にお店を閉めたシャネル。
ナチスのスパイであったと言われています。
戦後牢獄を免れたのは知り合いだった
チャーチル首相の介入があったからだという説も。
１９４４年パリ解放の際シャネルは店のウィンドーに
アメリカのGIにシャネルNo5の香水を無料提供しますという張り紙を出しました。
その結果解放軍の兵士が店に行列を。
シンプルながら高級感のある香水瓶のデザインは
１９３０年代から変わりません。
誕生日プレゼントにシャネルNo 5を贈られた
故エリザベス女王がしたためた
送り主へのお礼の手紙。
LBD（Little Black Dress）
当時は喪服か使用人の制服という
イメージだった
膝丈の黒いワンピースを
シックで便利な装いとして
提案した最初の人もシャネル。
シックな年配女性がビーズが施されたドレスを鑑賞。
シャネルがデザインした当初の
シャネルバッグ
シャネルスーツというと
私は授業参観日のお母さんを
連想してしまうのですが
何着ものシャネルスーツを２段に
ディスプレーしたインテリアに圧巻。
シャネルスーツは
どうもコンサバなイメージがあって
それほど思い入れがないのですが
一番気に入ったシャネルスーツはこれ。
60年代終わりのサイケデリックな柄で
スカートの代わりに
バミューダショーツなのが可愛い。
私の大好きな６０－７０年代の
スーパーモデル
マリッサ ベレンソンが着用。
主催した数多くの華やかなパーティーでも
ドラッグ常用者で知られていたシャネル。
孤児院出身で
女優を目指し
女性をコルセットから解放し
イギリス上流階級とつながって
黒ワンピ
シャネル５番の香水
シャネルバッグ
シャネルスーツを発明し
ロシアの前衛ダンスの衣装や
ハリウッドの映画の衣装も担当し
ナチスのスパイになって
パーティー行きまくりで
ドラッグ常用してても
８７歳まで生きて
死ぬ間際まで仕事していたシャネルって…
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