2024年2月9日金曜日

カナリア諸島でワイナリー見学

カナリア諸島にはもともと
アフリカから移ってきたと言われている
原住民族が住んでいましたが


15世紀からスペイン王国の征服が始まり
現在はカナリア諸島全てがスペイン領となっています。


カナリア諸島水彩画

歌や踊りが好きだったという
カナリア諸島の原住民族と
ランサローテ島の風景に触発され
アート制作を開始


火山の噴火前は
肥沃な赤土に恵まれ
農業も営まれていましたが

現在は島の収入源の大半は
ヨーロッパからの避暑、避寒客を対象にした観光業。
食物は9割以上輸入に頼っているそうです。

農業が難しいもう一つの理由は
雨が殆ど降らないこと。


ランサローテ島 景色

西部劇に出てきそうな景色



一般用水は
浄水施設で海水を脱塩したものです。

完全に農業を放棄してしまうのを防ごうと
EUからの補助金に支えられ
唯一続いてるのがワイン用ブドウ栽培。

アフリカ大陸から吹いてくる風がすごいので
ブドウの木を保護するため
火山岩を砕いた岩を積み上げた壁で
取り囲みます。

ランサローテ島 ワイン栽培

岩の積み上げ方も数種類あって
これはブドウの木一本一本を積み上げた岩で
丸く囲む方式

積み上げた岩の間に
少し隙間を開けることによって
島特有の湿度を含む強風が隙間を吹き抜けたとき
地面に貴重な水分をもたらすのだそう。
(イタリア人のガイドさん説)


ランサローテ島 ワイン栽培

これはもう少し手間がかからない
岩をブドウの木と平行に積み上げた方式



同じホテルに滞在していた
帰りの飛行機が同じだったので

運転する車に空港まで乗せて行ってくれた
とても親切なイギリス人夫婦。

「ワイナリー行きました?」ときいたら
「行ったけどブドウ畑にみえなかった。」

確かにフランスのワイナリーみたいなのを
想像しているとなんだこれはと思うかもしれません。


カナリア諸島 ワイナリー

ホテルの近所にあった
ワイナリー+ワイン博物館


水を大切にする方針は
滞在していたホテルでも貫かれていて

トイレにトイレットペーパーを流さず
ゴミ箱に捨てるような仕組みになっていましたが

理由はトイレの下水を浄化して
ホテル内の庭の水やりに利用するため。

植物の周りと花壇全体を火山灰で厚く覆い

植物にやった水が強風や乾燥した空気で
蒸発しないようにしていました。

こんな環境で育ったブドウで造られたワインが
果たしておいしいのかと思われるでしょうが


ヨーロッパなら超高級ワインで通るお味です。




カナリア諸島 ワイナリー

フランスのモンラッシェに通ずるような
ミネラル分が感じられる高級なお味。

火山灰の下に埋もれた
赤土がミネラル、栄養が豊富なのが理由だそうです。

ちなみにランサローテ島の特産は白ワイン。
赤ワインの名産はテネリフェ島だそうです。

ブドウ栽培に非常に手間がかかるうえ
(暫定は冬に年2回行われるそう)

農薬を使わない有機栽培で
生産量も少なく
国外では手に入りにくい高級ワインです。


最後に島に滞在してとても心を打たれ
刺激になったこと。



限られた資源を大切に使い
無駄にしない生活方式。



火山が噴火しても
「世界灰色やん。」と折れずに

火山灰をガーデニングのマルチングに利用し

火山岩で塀を作り

とげとげの植物くらいしか生えてなくても
ヤギの餌や燃料と活用し

ちょっとロビンソン・クルーソー入ってるけど

見習える習慣がたくさんありました!

















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