歴史探訪や博物館巡りが好きな人はロンドンにいつまでいても飽きないと思います。
ファッション館が特に人気のV&A博物館
現在、ロイ ストロングという
かつてナショナル ポートレートギャラリーと
ビクトリア アンド アルバート博物館の館長を
務めた人が書いた日記を読んでいます。
1967年から1987年までの20年間の記録なのですが
広辞苑並みに分厚くていつまでたっても読み終わりません💦
表紙は1970年代に撮影された著者なんですが博物館の館長には見えねー😅
でもアート好きには
博物館、美術館運営の裏話やゴシップ満載で
読み応えあります😊
ビクトリア アンド アルバート博物館
(Victoria and Albert Museum, V & Aの愛称で親しまれている)
を含め、主に19世紀に産業革命や植民地経営などから得た
莫大な富を基に建てられた博物館は
建物の規模や美しさ
所蔵品の多さで度肝を抜かれますが
この規模の博物館を現在の予算で
維持していくのは並大抵のことではないようです。
V &Aの写真館で見つけた写真。
イギリスの会社 Rottmann & Co. が
1882年から1900年まで
合成皮革で打ち出し模様が施された壁紙を生産する工場を
横浜に開いたとき
1880年代の初めに撮影された写真。
この工場で造られた壁紙は欧米への輸出用だったそうです。
技術が優れていて明治時代だと
人件費も安かったから工場を開いたのでしょうか?
ストロング氏の日記によると
V & Aがイギリス政府に属し
国家からの予算のみに
頼って管理されていて
労組に支配され
内装がボロボロだった70年代。
やがて国営から私営への方向に傾き
政府の干渉は減ったものの
予算をがっつり削られ
博物館自ら収入を得る立場に立たされます。
改装にスポンサーを募って企業の名前を館につけたり
(一時期日本ギャラリーは東芝日本ギャラリーと呼ばれていました)
大口寄付を募るパーティーを開いたり
部屋を企業に貸し出したりと
バブルが発生した80年代以降
博物館が「起業化」時代に突入する過程は
とても興味深いです。
博物館、アート関連の予算を削りまくり
博物館が資金集めをすることを命じたサッチャー首相。
めちゃサッチャーさんらしい方針です💦
確かにV&Aの最近の展覧会は
ルネサンスなどの歴史関連の展覧会はほとんどなく
マンガやシャネルの服など
大衆受けしそうな内容のものが多いです。
シャネルで思い出しましたが
先日ボンドストリートを通った時に見かけたのですが
シャネルのお店の建物に首飾りがかかってて可愛かった
本来なら博物館への入場料取るのが
一番収入になるのですが
未だに無料を貫いているのがすごい!
ハリポタに出てきそうなV&A館内にあるアート専門の図書館。閲覧できるのは美術業界関係者か美術を学ぶ学生に限られます。
ハリポタに出てきそうな
V&A館内にある
アート専門の図書館。
閲覧できるのは美術業界関係者か
美術を学ぶ学生に限られます。
観光でロンドンに来られて
時間があまりない場合は
よっぽど考古学好きでもない限り
大英博物館より
展示物の幅の広さからして
V&Aの方が楽しめると思います!
これもV&A所蔵の
18世紀に宮廷で使われていた
マイセン陶磁器。
この摩訶不思議なロココ調の実用性ゼロの陶器
いつまで見てても飽きません✨
家具、洋服、陶器、銀器、彫刻、写真、鉄と
何でもありです。
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