ナショナルギャラリーで開催中のラファエロ展を訪ねてきました。
先週は英ジョンソン首相辞任劇や
安部元首相の暗殺など驚愕することが多々起きました。
安部元首相の暗殺など驚愕することが多々起きました。
故安部元首相ほど国内外での評価のギャップが激しい方は珍しいと思います。
日本ではあまり評判は芳しくなかったようですが
海外では自由貿易に力を入れて経済活性化を図ったり
国防関係などでも世界各国に対して協力的だったと
業績を称えられているようです。
気持ちの揺らぎ、不安感...を
芸術性を込めて表現したかった少女像
一方、国内外両方とも評判が最悪だった
ジョンソン英首相は
クーデターに相当する蔵相と保健相の同時辞任が引き金となり
60人近くの内相が大量辞任したあげく
慌てて任命した新しい教育相に速攻辞任され
任命したばかりの新しい蔵相に
すぐさま面と向かってお前やめろと言われ
続けることができない異常事態に陥りました。
こういう混沌とした世の中だからこそ
荘厳で静寂なラファエロの傑作を
より感謝して堪能できました。
ダビンチ、ミケランジェロと並ぶ3大ルネサンス巨匠の一人
イタリア、ウルビーノ生まれのラファエロ サンティは
フィレンツェでは富裕層の祭壇画や肖像画の注文で成功をおさめ
教皇ユリウス2世の招きでローマに移ってからは
37歳の若さで亡くなるまで
バチカン市国での教皇庁でのプロジェクトに力を入れていました。
ルーベンスやレンブラントと同じく
大規模な工房を経営して多くの注文を引き受けていました。
となると、優秀なお弟子さん達の筆に頼らざるを得ません。
今回のブログで焦点を当てた作品は
ラファエロ本人の筆による割合がより高い作品。
初期の作品や自画像、
親しい人を描いた肖像画は
本人の筆による作品である可能性が高いといわれています。
弟子入りしたウルビーノ出身の師匠
ペルジーノの影響が色濃い
若いころの自画像
ごく小さな初期の作品。
ミニチェア建築物のような装飾の額縁に収まった
詳細も美しく描かれた聖ジョージとドラゴン。
ルーブル美術館所蔵。
フィレンツェ時代の
顧客、銀行家の肖像画。
16世紀にこんなアイドルみたいな
銀行家が存在したのか!?
顧客だから美化したのかな。。。
このマリア様と幼児のキリスト、聖人ヨハネという組み合わせの作品は
工房からたくさん生み出されましたが
トンド(Tondo)と呼ばれる円形の額縁に収まった絵画は
フィレンツェ特有だそうです。
マリア様の座り方と
キリストと並行した視線とポーズ。
反対方向に視線を投げ返す幼児の聖人ヨハネ。
円形に収まるよう綿密に練られた構成が
心地よい安定感を生み出しています。
ローマを旅行したときに観て感動したことを覚えていたので
再会できてとても嬉しかったです🌹
ラファエロの愛人であったとも
理想の女性像ともいわれる肌もあらわな肖像画
La Fornarina (パン屋の娘)マルゲリータ ルティ
左腕につけているブレスレットにはラファエロの名が刻まれています。
この肖像画、またはこれと同様のものを
ラファエロの自宅に飾っていたといわれています。
これ以上親密な肖像画はなかなかありませんね。
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