2024年10月20日日曜日

ゴッホ展・トラファルガー広場スケッチ

ロンドン、ナショナルギャラリーで開催中のゴッホ展「詩人と恋人」を訪れました。


なんか近年中に何度もゴッホ展に行ってるような気がするのですが

ゴッホが生涯で作成した絵画数がかなり多いのと

それほど絵画に興味ない人でも「ゴッホだけは別」で

誰がみても分かる独特のスタイル

一般人にイメージが浸透していること

展覧会を開催すると必ずすごい数の観客数を
見込めるからだと思います。

なので訪れた日も入場するのに行列ができていました。

前にも書いたけどゴッホ本人はこれだけ成功したことを知ることもなく
ゴッホのアートでお金儲けをしている人がわんさかいるという事実に
複雑な気持ちになります。


トラファルガー広場 スケッチ

ゴッホはひまわりや椅子など
同じ題材で
いくつもの異なった雰囲気の作品を
生み出しているのに刺激を受け

トラファルガー広場は何回も描いていますが
違う角度からいくつも描いてみようと

今回はナショナルギャラリーを出て
目の前に見える広場と
遠くに見える国会議事堂の一部と

ギターを弾く大道芸人を入れて
描いてみました。


違うゴッホ展で色々触れているのと
展示数が多かったので
特に印象に残った作品に絞ってご紹介します✨


ゴッホ 作品

ゴッホが天才と思える理由は
近所のどうってことない公園や
その辺の畑や
滞在した精神病院の中庭など

普通の人がみたら風光明媚とは思えない景色も
ゴッホの筆と色使いで
夢心地の詩的な景色に変えてしまうことです。

精神病院から表に出られないときは
中庭くらいしか描く題材がなかったのでしょうが
何度も何度も描いて
いくつもの傑作を生みだしています。

私もスケッチするときに
「ここはあまり絵にならないな」
とか判断するんですが

ゴッホの視点は
他の人と違っていたかも


ゴッホ 肖像画

知人の詩人の肖像画。
面長の顔が14世紀の詩人ダンテに似ているという
理由で描いたそう。

夜空のような背景が
浮世離れしたロマンチックな雰囲気を強調しています。


ゴッホ 絵画

「Undergrowth」という作品。
いつも散歩する森林にある木の幹の根元で
蔦やブラックベリーが生い茂った一角を思い出させる一作。

自分では木の根元に生い茂る植物を描いてみようと
思ったことがなかったので
ゴッホの視点と素晴らしい傑作に仕上げたことに感服。



ゴッホ 絵画

視点が違うという意味で
これもいい例です。

携帯でこういう写真を撮ってたら
下の部分を切り取ってたと思うのですが。

下部の道の部分を多く画面に入れることによって
逆に小さく描かれた恋人たちに更に焦点が行くんですね。


ゴッホ ローヌ川の星空


最後にご紹介するのが
パリ オルセー美術館所蔵の傑作
「ローヌ川上の星空」

部屋に入ってこの絵を観た瞬間に
目頭が熱くなりました。

観ただけで涙が出そうなほど
感動する絵は世界にもそう多くは存在しません。

ゴッホの弟、テオにあてた手紙によると
「やっと星空が見えたのでガスランプの光を頼りに描いた」

実際に野外で夜間に描いたにも関わらず

望んでいた詩的で
ロマンチックな雰囲気を出すために

景色にはなかった夜空に大熊座の星座と
下部に恋人を描き入れたそうです。


ゴッホの純粋な絵心が心に染み入る一作でした。















0 件のコメント:

コメントを投稿