ケンジントン ガーデン内にあるサーペンタイン ギャラリーで開催中のインカ ショニバレ展を訪れました。
アフリカのナイジェリア移民の両親を持ったロンドン生まれ。
欧米諸国が植民地化により
アフリカ諸国に及ぼした影響など
かなり深刻な政治的メッセージを
明るい色彩とポップな仕上がりで
インパクトがありつつも
鑑賞者にとって取っつきやすい作品が並んでいました。
移民としてのアイデンティティー。
カエルの水墨画に挑戦。
ショニバレ氏のトレードマークは
いわゆるアフリカ柄の
バティックの布地のパターンですが
カラフルで人目を引くという以外にも
由縁がインドネシアのバティック柄を
オランダ人が蝋引きして
生産したものが
アフリカで広まったという
文化の複雑さに惹かれたと言われています。
植民地関係の歴史的な出来事などを
本のタイトルのように本の背表紙にあしらい
アフリカのバティック柄の布地をブックカバーに。
本来歴史的な広場などにたっている
ウィンストン チャーチルをはじめとした
植民地支配者の銅像。
威厳を持たせるために
巨大で台座の上にそびえたっています。
ショニバレ氏のねらいは
これらの銅像を人物大に縮小し
パステルカラーのアフリカ バティック柄で覆いつくし
「可愛くして威厳や威圧感を取り除いて」
"Decolonised Structure"
「非植民地化された物体」に仕上げることでした。
世界各国で長い歴史に渡って存在した
迫害を逃れた人々をかくまった
救済所の建物の模型。
グレーに塗られ
内部から光が漏れています。
建物の内部には
アフリカ バティック柄の装飾が
施されていました。
国連本部や
アムネスティー インターナショナル本部をはじめとして
中世には難民のシェルターだった
パリのノートルダム寺院。
駆け込み寺であった
鎌倉の東慶寺の模型もありました。
色合いが美しかった
パッチワークの作品。
糸をくくらないでたらしているのが
モダンな効果を与えていました。
背後に見えるアフリカのマスクと
絶滅寸前の鳥のパッチワーク。
これも西洋諸国のアフリカにおける
資源開発による搾取や
環境破壊に対する警告だそうです。
今回学んだのが
鑑賞者によっては敬遠するような重いテーマの作品も
明るくモダンで魅力的な作品に仕上げることによって
人を惹きつけ
題材に関心を持ってもらうというアプローチの仕方も
効果があるかもしれないということです。
最後に今週食べたもの…
こちらではあさりが手に入りにくく
入手できても値段が張ったりするんです。
ムール貝の方が安価です。
海辺のレストランで食べた
ムール貝のスパゲッティー。
生唐辛子がきいたいいお味。
今度自分で作ってみようと思いました
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